改稿 シャーマンとしての語り/出雲王朝を語る理由
語り部はむかしシャーマンでした。
神とひとをつなぐもの 死者と生者をつなぐものでした。
つまり目に見えないものを語る しゃべることばをもたない
モノの代わりに語るものでした。
語り部は王に仕えるものでもありましたが 外へ 人々の
なかに入るものもいました。
宮廷に残った語り部はシャーマンとしてのチカラを失い
そとへ出た語り部のなかにはそのチカラを保つモノもいました。
シャーマンとしての力には二種類あります。
引き寄せる 憑依させるタイプと
みずから 異界に飛ぶタイプです
現代の語り部たちに そのような古来から伝わるチカラを持つ
ひとは稀です。99%のストーリーテラーは 本をそのまま
あるいは語りやすく直して語っています。
わたしは 先祖帰りなのか すこしばかり 奇妙なチカラが
残っていました。なにかとつながって 制御が効かなくなる
トランス状態になって どこにいるのか わからなくなる
末裔も末裔で とてもちっさいチカラなのですが チカラと
いうものは両刃のツルギなのです。
見えないモノとつながりやすい.....ときに勝手に入ってくる
死にゆく動物の苦悶とか いろいろ
最近はチカラも弱まったし チャンネルを閉じておけるので
大分 楽になりました。
わたしが 語る理由は.....癒しではありません
愉しませる ....泣かせる それも それも 語り部と
してのおしごと というか 楽しみですけれど
自分の役目は 不条理な死を賜った....死にたくなくてこと
切れたひとびとのことを つたえることなのです
戦争を防ぐため 平和を守るために 戦争体験を語るのでは
なく 死者たちの代わりに語ることで 死者たちをやすらかに
する そう 浄化なのです。
先日 幕末を語ったのは 維新は 血みどろの戦いであった
から.....まだ足りないですね
日本の歴史のなかで 最大のポイントは 国譲りという嘘
維新という嘘 そして第二次大戦 太平洋戦争の嘘です。
そのどれもが 日本のタブーであり とてもセンシティブ
なものを含んでいます だから触れるのは リスクがある
こともある...
わたしは微力ながら 語りをとおして 苦しい想いをなさった
方々がどのように生き 死んだかをつたえたい 歴史の真実を
伝えたい そこから 薄闇をはぐように日本をあかるくしたい
最初から決まっていたのだなと思います。
これが 出雲王朝を 語らせていただく理由です。