中学校で 蘆刈を語りました。
今年度最後のおはなし会です。「4月になったら3年生ですね 5月は修学旅行 どこに行くの」 と 一番前の男子に声をかけたら『九州です!』みんな大笑い 京都なんですね。もりあげてくれてありがとう!と言ったら 「そんなつもりはないです」でまた 笑い。わたしもそれを知って京都にちなんだものがたりをもってきたのでした。
けれども その子は 真っ直ぐな目で とてもよく聴いてくれました。蘆刈は今昔物語から想を得た 《今昔ファンタジア》という杉本苑子さんの小説からです。わたしは ほぼ口伝をかたるので 丸暗記は10指にも足りないのですが 蘆刈は そのひとつ。口伝でしたら長さは思いのままですが 原作があるものはそうはいきません。13分はかかるものがたりを 朝ベッドのなかで 三度語って10分に収めました。子どもたちは よく聴いてくれました。
この一年 全学年全クラス 13回 命がけの10分でした(笑) なにしろ いつもギリギリ 息を切らしながら四階まであがる そのまま息を整えながら語るので その意味でも命がけ そして 当日朝まで演目を決めかね 多くは三択で生徒さんたちに決めてもらいますから それまで背中に重荷を背負った気持ちなのです..... 語り始めれば無我ですけれど.........。
みんななかよくあたたかくおはなし会を終えられたのも 役員さんのご苦労の賜物でした。最後 校長先生を囲んで ピース! 写真を撮りました。これで 四校の朝のおはなし会はすべて終わりました。語るもよいが おやすみも格別です。四階までの登山もないし おはなしが決まるまでのドキドキもありません。長いはるやすみ 充電の時です。