黄昏の界
朝方 夢をみていた。セピアがかったパステルカラーの ...
わたしは連れと街をあるいていた.... 射的屋 昭和の喫茶店 .......
旅館があって どうやら そこに宿泊しているらしい。
部屋を移動したような気がする
薄暗いホールにビリヤードがあった。
いつのまにか車に乗っていて 運転している連れが
「あそこに寄ろう」 という。
見ると 忽然と 動物園があった。
もう夕暮れである
「やってるの?」
「やってるよ 混んでいるかもしれない」
「先にチケット買っておくわ」
車を降りると 艶やかなピンク系の大理石が敷き詰められたアーケードの
はるか向こうに チケット売り場
なんと 長蛇の列 並んでいるのは 老人ばかり
夜の動物園ツアー なの?
いそいで 並ぼうとすると 軍服みたいな制服のがっしりした女性の
係員が わたしを制止する
左から 痩せた小づくりの白髪の婦人がきて そのひとをいれようと
したのか けれど婦人は隣の列に並んだ
「じゃましないでください」わたしは強くいって 列にならぼうとすると
「あなたが 心配なので ...... 」
やっと行列にならんで 4番目になったとき 突然右側に ツイードの
外套を着た2m近い男が立った。黒い髪が額にはりつき 鋭い目をしている
そこで 目が 覚めた。
すこしぼんやりしてのちに 連れが 亡くなった夫だったことに気づいた
夫は生気に満ちたひとだった が 夢の夫は気配が乏しかった。
夫が亡くなって5年の余 見た夢は これが 二度目
声も思いだせない ..... 声の響きがすきですきで 結婚したひとだから
つらくて 思いださないようにしているのだと思う。
ふと これは お迎えの予兆かしら と 思った。