男たちの戦争11 語り2日目
語りは朗読ではなく 読み聞かせでなく 素話でもない。
単なる文字の音声化ではない。
目に見えないモノを手渡すこと。
うわべの生半可な感情を塗り付けたことばじゃない 体から出る声のひびき
が聴き手のこころの奥底を打ち震わせる 共鳴
この二か月 なんとかして 文字じゃない をつたえようとしてきた。
今日の課題 は 暗記しない テキストを持たずに 語る でした。
情景を呼び覚ます 風の匂い たとえば アッツ島に吹きすさぶ
ニューギニアのジャングルを通り抜ける ミッドウェイ 重油と燃える鉄の
最後の攻撃に向かう鼓動 大和の轟沈を見届ける鼓動
そこまではいかないけれど テキストを手離すと たちまちことばに
生気が漲る ひとによっては 瑞々しいことばが 生まれる。