事実・真実・ものがたり
事実をつたえること と ものがたりをつたえることの違い
真実とものがたり
聴き手の何処につたえるのか
どんなとき 聴き手は感動するのか
これが今日のカタリカタリのテーマでした。事前にメールで
各メンバーとやりとりをして 聴き手としてどんなものがたりの
どこにこころを揺り動かされたか ピンポイントを聞きました。
存外に覚えていないんですね こころの奥 が揺さぶられるのは
一瞬のことだから... ピンポイントが重要なんですけど。
今日は まず 男たちの戦争のパーツを語ってもらい 聴き手の
メンバーにどこに心を動かされた聴いたのです
そのうえで 英国のストーリーテラーから聴いた真実と物語の
話を語り みなさんに聴いてもらいました。
物語には真実がひそんでいます その真実が聴き手の魂の扉を
叩く..... 語り部はものがたりの中に潜む真実をまず みつけ
なくてはなりません。
絵本や文学からそのまま 語るとしたら それは簡単です。
なにしろ 文章を書くプロが書いているのですから起承転結が
あり テーマに向かってゆく エンディングにたどり着くように
要所要所に ヒントも隠されています。
再話もそうむつかしくはない 読むためのことばを耳で聴くため
のことばに換える オノマトペを足すくらいでしょう。
わたし自身は作者への尊敬の念から文学はいじらないのですが
文学は語りにちょうどいい長さのものはあまりに少ないので
端切る必要が生じます。これもそうむつかしくはない(と思う)
しかし いくつかの事実からものがたり化するとしたら......その作
業は語り部自らがしなくてはなりません。有り勝ちなのが あれも
これもつたえたいとなんだかわからなくなってしまうパターン....
自分の感情が先走り 客観性を失ってしまうパターンもありますね。
今回のみなさんの原稿はかなりよくまとまってはいたのですが核
となるなにかが不足していました。
聴き手は なにを求めてくるのか? カタリカタリのお客さまに
語り手さんは数えるほどしかいません。圧倒的にふつうのひと
です。ゆえに なにか私に語れるおはなしないかしら あのひと
何を今度は語るのというような 同業者目線の方はいません。
女性の方はですね 共感と感動をもとめてみえる 男性はなにか
新しい事実が知りたいという興味で見えるのでしょう この両面
をわたしたちは 充たす必要があるのです。
けれども メンバーのみなさんに訊いたところ お客さまが求める
のは 事実 だと思っていた!!わたしはほんとうに驚いた....
たとえ 事実だとしてもね 感動がなければ 感情の動きがなけ
れば つまらないでしょう。
それで 急遽今回のテーマ 事実のものがたり化をどうするか
ひとはなにをもって感動するのか という次第になったのです。
あぁ 長くなりましたね つづきは あしたにしましょうか.......